第402回 公開テスト(午前) 重要文法のおさらい
※この記事で紹介する内容は、一部『TOEIC®L&R テスト 英単語・熟語ワードツリー』(旺文社)をベースにしています。
1. among + 最上級(amongの語法/比較)(730レベル)
通常、amongは前置詞として「~の中で」という意味でamong the crowd(群衆の中で)やamong trees(木々の中で、森の中で)のように使いますが、among = one of(~の中の1つ〔1人〕)の意味で使うこともできます。その場合、amongは実質的に代名詞と前置詞の両方の要素を兼ねることになります。
💎She is among the candidates being considered for the promotion.
(彼女は昇進の候補として検討されている1人です)
💎The error was among the issues highlighted in the report.
(このエラーは、レポートで強調された問題の1つです)
後ろに最上級を従えて「among + 最上級」のかたちで使うと「最も~なものの中の1つ」という意味を表します。
💎The restaurant is among the most popular in the city.
(このレストランは市内で最も人気があるレストランの1つです)
💎Mr. Daoud is among the best in our company.
(ダウド氏は我が社でも最高の人材の1人です)
2. through vs. under(前置詞)(600レベル)
throughとunderは、through the tunnel(トンネルを通って)やunder the table(テーブルの下に)のように物理的な場所や物を目的語にとる以外に、概念的な名詞を目的語にとることもできます。
through + <手段・プロセス・経験など>
💎He succeeded through(×under) hard work and determination.
(彼は努力と決意で成功しました)
💎The company grew rapidly through(△under) strategic partnerships.
(同社は戦略的パートナーシップを通じて〔△の下で〕急速に成長しました)
💎We made it through(×under) the storm safely.
(私たちは嵐を無事に乗り越えました)
under + <地位・権力・状況など>
💎The department works under(×through) the new manager.
(その部署は新しいマネージャーの指揮下で働いています)
💎He succeeded under(△through) challenging circumstances.
(彼は困難な状況下で〔△を乗り越えて〕成功しました)
💎The laptop is still under(×through) warranty, so the repair will be free.
(ノートパソコンはまだ保証期間内なので修理は無料になります)
空欄に入る前置詞としてthroughとunderのどちらが適切かを判断する際は、前後の意味の繋がりや関係性を見極めるようにしましょう。
3. mastery vs. masterful (品詞/派生語)(990レベル)
990点満点を狙う学習者は、master/mastery/masterly/masterfulの品詞の違いと用法をしっかりと押さえておく必要があります。
master
n.
1. someone who is very skilled at something
2. a man who has control or authority over servants or workers
3. a document, record etc. from which copies are made
vt.
1. to learn a skill or a language so well that you have no difficulty with it
2. to manage to control a strong emotion
mastery
n.
1. thorough understanding or great skill
2. complete control or power over someone or something
masterly
adj. done or made very skillfully
masterful
adj.
1. done with great skill and understanding
2. controlling people or situations in a skillful and confident way
特に、mastery[mæstəri]とmasterly[mæstərli]は綴りも発音も似ており混同しがちですが、masteryは(形容詞ではなく)名詞で「熟達、支配」、masterlyは(副詞ではなく)形容詞で「巧みな、名人芸の」という意味を表します。また、形容詞のmasterfulは、masterlyと同じく「巧みな、名人芸の」という意味で後ろの名詞を修飾することができます。
💎That chess master has won multiple international tournaments.
(そのチェスの名人は数々の国際トーナメントで優勝しています)
💎She has achieved complete mastery of the guitar.
(彼女はギターを完全にマスターしました)
💎The architect presented a masterly design that combined beauty with practicality.
(建築家は美しさと実用性を兼ね備えた見事なデザインを提示しました)
💎The pianist delivered a masterful performance that left the audience in awe.
(ピアニストは聴衆を驚かせる見事な演奏を披露しました)
4. desiring vs. desired(準動詞/分詞形容詞)(860レベル)
名詞を修飾する分詞形容詞が、現在分詞(-ing)のかたちをとるのか過去分詞(-ed)のかたちをとるのか(例:desiring result or desired result)判断に迷ったら、以下の基本ルールに当てはめて考えるようにしましょう。
基本ルール
修飾される名詞を主語S、分詞を動詞Vの位置に移動させて文を作った時に、S is Vingのように能動の関係(SがVする側)になるのであれば現在分詞、S is Vedのように受動の関係(SがVされる側)になるのであれば過去分詞でそれぞれ名詞を修飾する。
上記例でいうと、result is desiring(結果が何かを望む側)ではなくresult is desired(結果は人によって望まれる側)なので、resultはdesiredで修飾してdesired result(望まれた結果、待望の結果)が正しい表現となります。
💎Careful planning is necessary to achieve the desired result in this project.
(このプロジェクトで望ましい結果を達成するには慎重な計画が必要です)
問題は、分詞形容詞の前に代名詞の所有格(hisやtheirなど)や普通名詞にアポストロフィーがついたもの(client’sやemployees’など)がある場合です。次の2つのうちどちらが正しいでしょうか?
his desiring result
his desired result
日本語で考えると「彼が望む結果」なので、He is desiring(彼が望む側)であってHe is desired(彼が望まれる側)ではないので、his desiring resultが正しい(!?)ように思えてしまいます。しかし、これは出題者が仕掛ける罠なのです。
分詞のかたちを決めるのは、あくまで修飾される名詞との関係であって、分詞の前に置く代名詞との関係ではありません。したがって、hisが付こうがresultを修飾する分詞として適切なのはdesiredです。
his desiring result →✖
his desired result →〇
このhisは分詞の意味上の主語と考えることができます。desired resultだけだと誰が望んだ結果なのかわからないので、desiredの前に意味上の主語としてhisを置いて、his desired result(彼が望んだ結果)とします。”意味上の”とは言え主語を置くならhisではなくheでは?と思った人もいると思いますが、このhisはdesiredの意味上の主語であると同時にresultも修飾するので、heではNGなのです。
💎Despite several attempts, his desired result was not attained.
(何度か試みたにもかかわらず彼の望んだ結果は得られませんでした)
💎We confirmed with the supplier that the client’s desired color option is available in stock.
(お客様が希望するカラーオプションが在庫にあることをサプライヤーに確認しました)
5. once S V (接続詞/onceの語法)(600レベル)(ワードツリー:P229)
接続詞のonceは後ろにSV(節)を従えて「一旦~すると、~するとすぐに」という意味を表します。
💎Once the new system is installed, employees will be able to access the database remotely.
(新しいシステムがインストールされると、従業員はリモートでデータベースにアクセスできるようになります)
💎The HR department will send the revised handbook once it is approved by management.
(経営陣の承認が得られ次第、人事部が改訂版ハンドブックを送付します)
いかがでしたか?ではまた次回もお楽しみに!
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