第376回 公開テスト(午前) 重要単熟語のおさらい

※この記事で紹介する単熟語は、『TOEIC®L&R テスト 英単語・熟語ワードツリー』(旺文社)をベースにしています。

1. kneel(CEFRレベル:-)
第338回 公開テスト(午前) 重要単熟語のおさらいでも紹介したkneelは、「ひざまずく」という意味の動詞です。最初の文字の”k”は読まずに「ニール」と発音します。kneeは「膝」、kneelは「膝をついてしゃがむ、ひざまずく」と覚えましょう。後ろにdownを付けたkneel downも同じ意味を表します。TOEICでは主にPart1で「<人> is kneeling (down) on <場所>.」のように現在進行形のかたちで登場します。

💎A worker is kneeling on the ground.
(作業員が地面にひざまずいている)



kneelと併せて押さえておきたい動詞はleanです。leanの意味、そしてleanとよく一緒に使われる前置詞は何ですか?ワードツリーのP141,142です。

kneelのイメージ写真はこちら↓



2. malfunction(CEFRレベル:C1)
malfunctionには「欠陥、不具合」という名詞の意味と、「正常に機能しない」という動詞の意味があります。「mal(悪)+function(機能)→悪く機能すること」が語源です。ワードツリーのP75を見てください。



💎A wall switch seems to have malfunctioned.
(壁のスイッチが故障したようです)

ワードツリーの「問題・欠陥」カテゴリーでは、TOEICに頻出する「問題・欠陥」に関する12個の単熟語を紹介しています。ぜひ、確認してみてください。


3. in spite of(CEFRレベル:B2)
in spite ofは「~にもかからわず」という意味を表す群前置詞です。ワードツリーのP214を見てください。



in spite ofは、語源が同じdespiteとセットで押さえておきましょう。

💎 In spite of high ticket prices, every performance was sold out immediately.
= Despite high ticket prices, every performance was old out immediately.
 (高額なチケットにもかかわらず、全ての公演がすぐに売り切れました)


4. qualified(CEFRレベル:B1)
qualifiedは、qualify(〔~に〕資格を与える)という動詞の過去分詞のかたちで、分詞形容詞として「資格要件を満たした、適任の」という意味を表します。ワードツリーのP42を見てください。



文法的には、前置詞のforやto不定詞と相性がよく、「be qualified for N(~の資格がある、~に適任である)」や「be qualified to V(~する資格がある)」のかたちでよく使われます。また、求人広告などで頻出する「qualified N(適任の~)」のかたちも押さえておくとスコアアップにつながります。

💎qualified applicants (資格要件を満たす応募者)
💎The candidate I interviewed last is best qualified for the position.
(私が最後に面談した候補者が最もその職に適任です)

qualifiedと同じ「資格・権利」カテゴリーで紹介している単語に、entitledとeligibleがあります。この2つの単語は、文法的にどのようなかたちで使われるかわかりますか?ワードツリーのP42では、紛らわしいentitled、eligible、qualifiedの語法をまとめて紹介しています。文法が苦手な人はぜひご確認ください。


5. elsewhere(CEFRレベル:B2)
ワードツリーに掲載はありませんが、大事なので取り上げます。somewhere、anywhere、everywhere、nowhereを知っている人は多いですが、elsewhereを知っている人は意外と少ないです。まずはelsewhereの意味を英語で確認してみましょう。

elsewhere
in, at, or to another place

つまり、elsewhereは「他の場所で、他の場所に」という意味を表します。

💎Vacuum cleaners sold by Reliant Appliances are cheaper than those sold elsewhere.
(Reliant Appliances社が販売する掃除機は、他の場所で販売されている掃除機よりも安価です)

注意したいのは、elsewhereは名詞ではなく副詞であるという点です。なので、上の例文でthan以下をthose sold in elsewhereとしたり、those sold at elsewhereとすることはできません。


6. concerning(CEFRレベル:-)
concernedは分詞形容詞で「関係して、心配して」という意味ですが、concerningだと前置詞で「~に関して、~について」という意味を表します。ワードツリーのP207を見てください。



語源とイラストを見てわかる通り、concerningは色々ある中から話題を1つに絞るイメージの単語です。

💎concerning the schedule(スケジュールに関して)
💎The information concerning safety measures remains the same.
(安全対策に関する情報に変更はありません)

TOEICに頻出するregardingも「~に関して、~について」という意味ですが、こちらはconcerningとはまた違うイメージの単語です。regardingが持つイメージを知りたい方は、ワードツリーのP207の語源とイラストを確認してみてください。


7. honorarium(CEFRレベル:-)
TOEICに登場する難単語の1つです。単語の意味が分からなければ前後の文脈から推測するか、単語をパーツに分解して意味を推測するしかありません。まず、honorariumは文の中でpayやreceiveの目的語として使われることが多いです。また、honorariumにはhonor(名誉)という単語が含まれています。ということは、「名誉ある行為に対して支払われるお金」なのではないかと推測することができそうです。では、まずhonorariumの意味を英語で確認してみましょう。

honorarium
a payment made for somebody’s professional services

というわけで、honorariumは「(医師や弁護士などの専門家が提供するサービスに対する)謝礼金、報酬」という意味です。ワードツリーのP304を見てください。



💎Mr. Hong donated his honorarium to the local children’s hospital.
(ホン氏は自分の謝礼金を地元の小児病院に寄付しました)

当然のことながら、高度な専門知識を持っている人が提供するサービスに対する謝礼金(報酬)ですので、例えば簡易的な作業を行うアルバイトや日雇い労働者に支払うお金に対してhonorariumを使うのは不適切です。

ワードツリーでは、honorariumの他に「報酬」を意味するcで始まる単語(860レベル)と、rで始まる難単語(990レベル)を紹介しています。何だかわかりますか?単語のレベルに関係なく、同じ意味を表す単熟語、関連する単熟語はまとめて覚える。それがワードツリーのコンセプトです。


8. cutting-edge/state-of-the-art(CEFRレベル:-)
cutting edgeは「刃の切断面(cutting surface of a blade)」から「最先端」、state of the artは「常に進歩し続ける技術の状態」から「最新」という比喩的な意味で使われるようになりました。これらをハイフンで結んで形容詞化したものがcutting-edge、state-of-the-artです。ワードツリーのP163を見てください。



💎cutting-edge technology (最先端の技術)
💎The stadium boasts its state-of-the-art openable roof.
(そのスタジアムには最新の開閉式屋根があります)

それぞれが持つ微妙なニュアンスの違いを知りたい方は以下の表を参考にしてください。



9. versatile(CEFRレベル:-)
第336回 公開テスト(午前) 重要単熟語のおさらいでも取り上げたversatileは、「多芸の、用途の広い」という意味を表す形容詞です。versには「回る」という意味があるので、「いろいろなところに目を向けられる」イメージで覚えておくと忘れません。



💎versatile use (多様な用途)

その他、vers(回る)を含む単語には、universe、university、anniversaryなどがあります。

universe = 「uni(一つ)+vers(回る)」→「1つのモノを中心に回る世界」→「宇宙」
university = 「uni(一つ)+vers(回る)+ity」→「教授と生徒が1つになって回る場所」→「大学」
anniversary = 「ann(i)(1年=year) + ver(s)(回る)+ary」→「年に1度回り巡ってくる日」→「記念日」

ワードツリーでは、777の単語に「意味の解釈&展開」のガイド(上の例でいう「1つのモノを中心に回る世界」「教授と生徒が1つになって回る場所」「年に1度回り巡ってくる日」の部分)付きで語源を紹介しています。単語を覚える際はぜひ語源にも着目してみてください。

10. admirer(CEFRレベル:-)
admirerは、admire に「人」を表す接尾辞erが付いたものです。ワードツリーのP37を見てください。



admireは「~に敬服する、感心する」という意味ですので、admirerは「敬服する人、感心する人」から「熱狂的支持者」という意味になります。admirerは、fanやfollowerで言い換え可能であるということも押さえておきましょう。

💎The writer’s admirers(=fans/followers) gathered to celebrate the release of her latest book.
(その作家のファンたちが彼女の最新作の出版を祝うために集まった)

いかがでしたか?ではまた次回もお楽しみに!
Keep on studying!


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