第338回 公開テスト(午前) 重要単熟語のおさらい

※この記事で紹介する単熟語は、『TOEIC®L&R テスト 英単語・熟語ワードツリー』(旺文社)をベースにしています。

1. kneel
kneelは「ひざまずく」という意味の動詞です。最初の文字の”k”は読まずに「ニール」と発音します。kneeは「膝」、kneelは「膝をついてしゃがむ、ひざまずく」と覚えましょう。後ろにdownを付けたkneel downも同じ意味を表します。TOEICでは主にPart1で「<人> is kneeling (down) on <場所>.」のように現在進行形のかたちで登場します。

💎A worker is kneeling on the ground.
(作業員が地面にひざまずいている)



kneelと併せて押さえておきたい動詞はleanです。leanの意味、そしてleanとよく一緒に使われる前置詞は何ですか?ワードツリーのP141,142です。

2. pottery
potteryという単語を今日初めて見たという人は今覚えてしまいましょう。potteryは名詞で「陶器」という意味です。「ポタリと釉薬(ゆうやく)を垂らす陶器」と語呂合わせで覚えるとよいでしょう。ただし、実際の発音は「パタリー」のように聞こえますのでオンライン辞書等で発音をしっかり確認しておいてください。

💎fragile pottery
(壊れやすい陶器)
💎Pottery is placed on the rack.
(陶器が棚の上に置かれている)

ところでpotteryがなぜ「陶器」という意味を表すのかというと、pot(壺)という単語が含まれているからです。ワードツリーのP297を見てみましょう。



「★pot(壺)+(t)er(人)+ry→壺作りの職人がいる場所→窯元→窯元で作られるもの」ということです。なるほどー!こんな感じでワードツリーでは語源とともに単語の意味を覚えることができるんです。ところで、同じ「陶器・磁器」カテゴリーに含まれるceramics, porcelain, china, earthenwareの意味は大丈夫ですか?

3. instrument / instrumental
instrumentは「器具」という意味の名詞です。musical instrumentのようにmusicalが付くと「楽器」という意味になりますが、文脈次第でinstrumentだけでも「楽器」の意味を表すことができます。

💎I believe you have an aptitude for making musical instruments.
(あなたは楽器を作る才能があると思います)

ワードツリーのP284でinstrumentの語源を確認してみましょう。



「楽譜の上に音を重ねていくための道具→楽器」とは面白いですよね。TOEICでは、pianoやguitar、drumsといった個々の具体的な楽器をmusical instrumentと言い換えることが多いので、しっかりと覚えておきましょう。このタイプの言い換えは、Chapter 2の「上位語・下位語」のページでわかりやすく紹介しています。では、washing machine, television, microwaveなどを含む機器・道具の名称(総称)は何でしょうか?さらに、microwave, toaster, refrigeratorなどは何と言い換えることができるでしょうか?ワードツリーのP337です。



次に、instrumentにalが付いた「instrumental」はどういう意味を表すでしょうか?んー、instrumentが「器具、楽器」という意味だから、instrumentalは「器具の、楽器の」という意味じゃないんですか?はい、それだと出題者の罠(トラップ)にまんまと引っ掛かってしまいます。ワードツリーのP184を見てください。



instrumentalは主にbe instrumental inのかたちで用いて「~に役立つ」という意味を表します。

💎Heavy machinery is instrumental in getting rid of debris from a demolition site.
(重機は、解体工事現場から瓦礫を取り除くのに役立ちます)

語源を見てください。「★in(上に)+stru(積む)+ment+al→上に積める→建設の道具として使える→役立つ」。なるほど。語源というのは、意味の解釈の仕方も大事なんですね。ワードツリーでは計777の単語に対して、意味の解釈付きで語源を掲載しています。ぜひ参考にしてください。

4. testimonial
testimonialは「お客様の声、推薦の言葉」という意味の名詞です。主にお店のホームページなどに掲載される「このお店のこのサービス(商品)すごくお薦めです!」といった顧客の推薦コメントのことです。

💎testimonials from our clients
(当社の顧客からの推薦文)
💎You must check out our client testimonials in the “Shopping” tab.
(「ショッピング」タブにあるお客様の声をぜひご確認ください)



testimonialは主にリスニングセクション(Part3,4)、リーディングセクション(Part7)で登場します。

5. biography
biographyは「伝記」という意味で覚えている人が多いと思いますが、TOEICでは「経歴」という意味で頻出するので要注意です。

💎professional biography (職歴)
💎You can find a full biography of Dr. Rossi on our Web site.
(ロッシ博士の全経歴は、当ホームページでご覧いただけます)
💎Please send your biography along with your writing sample.
(文章のサンプルと一緒にあなたの経歴を送ってください)

もし「伝記」という意味だけしか覚えていないと、professional biographyを「プロの伝記」(!?)と解釈することになるので、正解を選べない(誤答につながる)可能性が高くなります。

biographicalという形容詞も以下のフレーズでTOEICに頻出するので、併せて押さえておきましょう。

💎biographical information (経歴、略歴)



biography, biographicalと共に紹介しているmemorabiliaやautobiographyの意味は大丈夫ですか?ワードツリーのP151です。

6. abundant
abundantはやや難しいですが、「豊富な」という意味の形容詞です。

💎 abundant light(たくさんの光、十分な明るさ)

TOEICでは「豊富・不足」に関する単熟語が頻出するので、まとめて覚えておいた方が絶対にスコアアップにつながります。例えばワードツリーのP176にabundantと共に掲載されているbountiful, generous, ample, heartyなどです。ampleはCEFRのC1レベル、heartyはレベル分けが確認できませんが、実質C2レベルと言っていいでしょう。ハイスコアを目指す人は、こうしたハイレベルの単語もしっかり押さえておくことが大事です。



7. initiative
日本語でも「イニシアティブをとる」なんて言ったりしますね。そのイニシアティブは「主導権」という意味ですが、それはinitiativeが持つ意味の1つに過ぎません。英単語を覚える上で肝に銘じておくべきことは、基本的に英単語には複数の意味があり、それらをまとめて覚える必要があるということです。もちろん1つの意味しかもたない単語もたくさんありますが、TOEICで狙われるのは複数の意味を持つ”多義語”です。initiativeも多義語の1つで、「主導権」という意味の他に「計画、取り組み」という意味があります。どちらかと言うと「計画、取り組み」の意味でTOEICに頻出するのでしっかり押さえておきましょう。

💎government initiative
(政府の取り組み)
💎Our companyʼs record profits resulted from the initiative to strengthen online sales.
(当社の過去最高益は、オンライン販売強化の取り組みのおかげです)



多義語の複数の意味を覚えることが大事だとすると、1つの単語に対して辞書に載っている全ての意味を覚える必要があるのかという疑問が湧いてきますが、その必要はありません。ワードツリーではTOEICに出題される意味に絞って必要な数だけ多義語の語訳を掲載していますので、ワードツリーに載っている意味を全て覚えていただければ十分です。

8. That should work.
workも多義語なので、TOEICでよく狙われます。動詞のworkには「①働く、②(機械などが)稼働する、③うまくいく、役立つ、効果がある、④(日時などの)都合がつく」といった意味がありますが、That should work.のworkは③の意味で使われています。That should work.は「それでうまくいくはずです。」という意味の口語表現です。

ワードツリーではThat works.という口語表現をP373で取り上げています。



That works.は文脈によって③と④のいずれにも解釈できますが、例文では④の意味で使っています。ワードツリーはTOEICの単語本として初めて”口語表現”の章を設けており、TOEICに頻出する(または今後出題が予想される)111の口語表現を紹介しています。

9. complement
complementには「①~を補完する、②(色や料理など)にぴったり合う」という動詞の意味と、「補完するもの」という名詞の意味があります。

💎Please come up with some side dishes that complement this entrée.
 (この主菜に合う副菜をいくつか考えてください)



compliment「賛辞、お世辞」とスペルが似ているので混同しないように注意しましょう。

10. back-order
back-orderってどういう意味でしょうか?ワードツリーのP71で紹介しているイラスト付きの語源を見れば一目瞭然です。「後で仕入れる注文」つまり「取り寄せ注文」という意味です。Part7で商品の注文ステータスがBOになっていたらそれはback-order(取り寄せ注文)の状態ですので、他の商品とは配送日が異なるケースがほとんどです。backとorderの間のハイフン(-)は付けても付けなくてもOKです。

💎backorder the merchandise(商品を取り寄せ注文する)
💎on backorder(入荷待ちの状態で)



いかがでしたか?ではまた次回もお楽しみに!
Keep on studying!

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